冬、風は少女に恋をした


つんとして澄んだ冷えた空気  冬の匂い
白い息に撒かれて
いつもと同じ  だけどいつもと違う夜空
小さな星で埋まった

一瞬輝いてこぼれた星は  溶けかけの雪になった
あたしは慌てて傘をさす  白い靴を庇うように

鳴らす足音は  いつの間にか二人分
水溜まり跳ねながら
湿った落ち葉を  踏んで印をつけて
ひとつの形になった

笑って大きく手を振るから  つられて笑顔になった
毛糸にくるまった感情と  光の群れが飛び散る
季節をめぐる  風を感じて
暖かな夢を  胸に刻もう
その夢の中で  あたしはいつも
朽ちることのない  真実を見る

いつもより早く時間が回っているようで
地面に氷が積もる
わざとらしく  冬の風は冷たく吹いた
暖かさに気づくように

忘れないように  名前をつけた
気づかないふりで  書き溜めた気持ち
積み重なって  積み重なって
溶けないようにと  右手を伸ばす

季節はめぐって  あたしはここにいて
君との思い出を  思い出してる
桃色に風が  背中かすめる
街は色づき  春が来る



Lyric:ついき  Music:はらだ

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